パルミラからハマという町に行ってみようと思った。
どうやらこの町に“ハマロール”なる有名スイーツがあるらしい・・・。
ハマへ行くにはパルミラからバスに乗りホムスという町でバスを乗り換えて行かなきゃいけないらしい。
ホムスまでは順調。
バスが着いたターミナルからはハマ行きのバスが出てないため、別のバス乗り場までタクシーで移動することとなった。
バスの料金に比べてタクシーは高い!!
パルミラからホムスまで二時間ほどバスに乗って100S£だったのに、バス乗り場までの数キロが150S£もする!!
交渉の末100S£まで値切り、ハマ行きのバス乗り場へ向かった。
タクシー代を支払ったが返ってきたお釣りが少ない・・・なんと降りる時になってドライバーが125S£払えと言い出したのだった・・・。
シリアの通貨はS£(シリアポンド)、1S£が2円ぐらい。
プチっと切れた!!
旅を始めた頃ってのは慣れない外国で言葉も通じずイライラし、よく怒っていたもんだが何度が旅をするうちにこういうことにも慣れてくるもんで、いちいち怒ることもなくいつも心にブッダスマイルを持って旅を出来るようになっていたのだが、この日おれはとんでもなく機嫌が悪かった・・・。
「おいコラ、おっさん!!ふざけんじゃねー!!!」
そう、この時おれはブツブツが再発し、しかもパワーアップしていてかゆくてかゆくてスーパーイライラしていた・・・。
「25S£返せ!!」「返さない!!」「じゃあ、降りない!!」
と押し問答が続いたが、結局は荷物を外に放り出され終了・・・。
もう少し戦ってもよかったが、こんな無駄な事で時間を食うのもバカらしい・・・。
ちなみに25S£で何が出来るかというと・・・
マルボロみたいなタバコが一箱買える。
本物のマルボロは75S£・・・。
ちょっぴり気分の悪い思いをしてハマへ。
でもこの町の雰囲気はそんな悪い気分も全部ぶっ飛ばしてくれた!!
タイムスリップしたような古い町並み
そして、先を進むとどこか違う世界に行けそうな路地!!
中東にこんな町があるなんて思ってもいなかった。
さて、お目当てのハマロール!!
どこの店のショウケースにも同じようなロール状の物が置いてある。
味はというとなんか不思議な味・・・。
何味だ??生地はジャスミンが練りこんであるのかな??中身はまったく不明・・・いったい何だろう?
美味い!!でも量が多すぎ!!
ハマロールも食べ、町歩きも楽しみ、ブツブツは悪化しヨルダンで買った飲み薬を飲んでみたがやっぱり下痢の副作用に襲われ、なんだか皮膚病だっていう診断に疑問を持ち始めてるこの頃・・・。
もしかしたら食べ物が合わないか??
とはいっても食べないわけにはいかないので、もしかしたら中東を出るまでブツブツに悩まされ続けるんじゃないかと思っている。
かゆいからといって部屋でゴロゴロしててももったいないので、タクシーをチャーターして“クラック・デ・シュヴァリエ”というややこしい名前のお城を見に行って来た。
なんか外から見ると“お城!!”って感じのお城。
敷地は広く、中は迷路のように道が入り組んでいる。
敵襲から城を守るためのいろいろな仕掛けがあったり、モスク跡、昔のお風呂やトイレの跡なんかもあり、二重にある城壁の圧迫感も重厚で要塞のような感じ。
タクシーのオッチャンが親切で、頼んでもいないのに城の中をガイドしてくれたおかげで迷うことなく城探検!!
このオヤジ、めちゃくちゃ城について詳しく抜け道やなんかまで知っていたが英語は苦手らしく、説明についてはかなりアバウト・・・。
「ここが昔のキッチン、あっちは昔のオーブンね、あっ、ここは・・・英語でなんて言うかわからない・・・」ってな感じ。
まぁ、おれもあんまり英語はわからないし、これぐらいの説明で十分だ!
結局、オッチャンと城の中を2時間ぐらい探検して道端に生えてるサボテンの実を食べて戻って来た。
サボテンの実は甘くて美味いが、舌にトゲが刺さると大変だ!!
タクシーのオッチャン、めちゃめちゃ“シュクラン”(ありがとう)!!
それにしてもこのオッチャン、おれが日本で働いていたケバブ屋のイラン人オーナーにどことなく似ていた・・・。
それで妙に親しみが持てたのかな?
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