No Exit

まさに八方塞がりとはこのことだ
出口なんてどこにもなく、必至にあがいてみてもドロドロと沈むだけ

アビアンカ航空に交渉してみたが、たいした成果は得られず
同じ日のフライトを買い直すように言われただけ
エア コメットのチケットを持ってたからといってどうなるわけでもなく正規運賃での購入

エア コメットという航空会社についてもだいぶ調べた
スペインと中南米を結ぶ格安の航空会社
この度の経済ショックで乗客が減り、経営が傾き始めたらしい
負債総額なんと1億ユーロ!!
リース代金の滞納などが続き、21日にイギリスの裁判所から運航停止命令が出され、次いで22日にスペイン政府が運航許可を取り消し経営破綻に至る

スペイン政府から要請を受けたイベリア航空が臨時便を飛ばしたらしいが、どうやらそれには乗れそうにない

チケットを購入したドイツの旅行会社にも問い合わせてみたが成果なし
払戻しについてはエア コメットのオフィスに交渉してくれって言われても、もうオフィスなんかないんだって!!

どうしてもおれらの英語や彼女のスペイン語だと母国語じゃないから交渉やなんかは難しい
こうなれば日本語が通じるとこに行ってみるしかない

エイチアイエスのマドリッド支店に駆け込んだが成果は得られず
H.I.Sで買ったチケットじゃないし、相手さんもどうしようもないのは当然だ

これでチケットはゴミ箱行きが決定して、南米に渡るには新たにチケットを購入するしかなくなったわけだ

しかし時はまさに年末年始のハイシーズン、なかなか予約なんて取れない

いやいや、実際取れないことはないんだ
それなりの金額さえ出せば、ボゴタだろうがリマだろうが、いつでもどこへでも行ける

金で解決する話だ!!

だけどそこが一番難しい問題

事実、チケットを買い直す余裕はない
ヨーロッパに滞在出来る日数にも限りがある
こうしてる間にも消費していく滞在費

これ以上ないぐらいの悪い状態

出口はもうどこにもない!!

よろしくどうぞ!!

バルセロナからマドリッドへ
退屈なバス移動だが、車内で知り合った日本人のご夫婦とお喋りしていたので楽しく過ごすことが出来た

マドリッドに着いてからも行動を共にし、一緒に宿を探した
手頃なホテルもアッサリと見つかり、食事にも行き、マドリッド初日はかなり楽しいものとなった
おふたりはいろんな国に旅行に行かれてるみたいで、南米の話なんかも聞くことが出来て、南米行きもだんだんと盛り上がってきた感じ
息子、娘のように親切にして頂き、ホント感謝の気持ちでいっぱいで幸せな気持ちで眠りについた

ここまではカンペキなスタートを切ったわけ!!
素敵な出会いもあったもんだからマドリッドの印象も超イイ!

翌日、天気も悪くバルセロナに比べて気温も低いもんだから、昼飯だけ食べて部屋に引返しゴロゴロやってた
暇だからTVをボケーっと見てたら気になるキーワードが。。。

エア コメット

TVの画面には空港で怒り狂ってる人、おそらく飛行機待ちなのかイスでぐったりしてる人

エア コメット

そう、まさにおれたちがマドリッドからコロンビア ボゴタにフライトする航空会社がこれ!!

スペイン語がまったく分からないおれでもエア コメット絡みで良くない事が起こってるのはわかる
彼女はポルトガル語が母国語だけにスペイン語は理解出来る

エア コメット倒産!!

ウソのようでホントの話

ということで、手元に持ってるチケットは紙切れと化してしまったわけで。。。

TVの前で開いた口がふさがらなくなったね。。。ていうか、もう笑うしかねーって感じ

笑っててもしかたないのでネットカフェに直行して情報収集
倒産は冗談じゃなくエア コメットのウェブサイトは削除済み
イベリア航空って会社がエア コメットの乗客を乗せてるらしいとのこと

翌日、空港のイベリア航空のオフィスに行くと

残念ですがお力になれません!とのこと

インフォメーションで訪ねたら、とりあえずエア コメットへの抗議用紙を書かされ、もしかしたら返金があるかもしれないとのこと
しかしあったとしても三ヵ月後か半年後か一年後か。。。いつになるかわからないらしい

もう一件、アビアンカ航空ってとこもエア コメットの乗客を乗せてくれるらしく、すがる思いで尋ねてみた

エア コメットの航空券を持ってる人に対して大幅な値引きをやってくれてるみたいで、ボゴタまでの航空権が200ユーロで買える

ただし、まず自国の大使館に問い合わせて、なにかしらのレポートをもらわなきゃいけないらしい

で、日本大使館に電話で問い合わせてみた結果

こちらの方ではそのような情報は一切入って来ておりませんので、ご自分で航空会社と交渉なさって下さい!ということで、よろしくどうぞーという返答

おわった。。。

明日もう一度、航空会社のオフィスに直談判するしかない!!

とはいってもここの航空会社に責任があるわけじゃないから、あんまりキツくも言えないしね

まさか不景気の影響がこんなとこで出るとはねー!

どうしようもないけど、どうにかしようと必死に動き回って今年は暮れていきそうだ

いやいや、本当にこの先どうなるのかねー??

ということで、良いお年を!!来年もよろしくどうぞ!!

ドレミファソル

バルセロナ滞在初日、雨。。。
昼間っから部屋でワインを一本開けた

ワインは安い!!

ペットボトルのファンタ一本と変わらないぐらいの値段で買える
ワインなんて飲まなかったのに、ベネチアで不味いパスタを流し込むのに飲んだワインがきっかけになり近頃じゃもっぱら赤ワインを飲むようになってしまった

赤ワインを好んで飲む男なんて、裸足で革靴を履くようなキザ男だと思ってたけど、まさか自分が飲むようになるなんて。。。

二日目、またしても雨
スペインって太陽の国だと思ってたのに、こんなに天気が悪いなんて意外
とはいってもヨーロッパ全土を襲ってる大寒波に比べればマシだ!
雨は降っているが、上着を一枚脱いでも大丈夫なぐらい暖かい

夕方から雨も上がったので少しバルセロナの街を歩いてみた





なんだか今までのヨーロッパの街と雰囲気が違うように感じた
どちからと言えば、東南アジアや中東と同じような空気を感じる



それはもしかしたらバルセロナが港町だからかもしれない



三日目も雨
さすがにそろそろ観光にも出かけないと。。。
ヨーロッパで一番楽しみにしてた町なのにまさかここまで天候に悩むことになるとは!!

雨の中歩く気にもならず、メトロの一日券を買ってバルセロナ観光へ

ちなみにメトロは5回以上乗ればお得になる

まずはバルセロナのハイライト、言わずと知れたサグラダファミリア!!



中には入らないつもりだったが外観に魅了され入ってみることにした



でもやっぱり失敗、ただの工事現場だ
やっぱり建造物ってのは外側からの方が良い

夜のサグラダファミリアも迫力満点





続いてパークグエルへ







ガウディという建築家も変わり者なら公園の設計を依頼した人も変わり者なんじゃないかと思う



少し天気も回復して、晴れ間も見えてきた





傘もカバンにしまって、ガウディ作品を追いかけカサミラへ!!



カサミラを横目で眺め、最もガウディらしい作品なんて言われるカサバトリョ



公園でのんびりしすぎたため、日も暮れてきてさらには雨まで降り出したので観光も終了

メトロの一日券をお得に使うためマドリッド行きのバスチケットもついでに予約しに行って三日目が終了

滞在最終日の四日目

ついに朝からスッキリ晴れた!!
これぞ太陽の国スペイン、どこまでも続きそうな青空が気持ちイイ!



半袖までとはいかないが、薄着で出歩いてもぜんぜん大丈夫な気温

前日のおさらい

カサバトリョ



カサミラ



サグラダファミリアの晴れバージョンを見に行った





晴れた日にはメトロなんかに乗らず歩くのがいい!!

だけど帰りは疲れたからメトロで楽々移動
前日に無理やり乗りまくったので乗り換えなんかもスムーズ

チケットを機械で買って、改札を越えてホームに着くまでのほんの30秒ぐらいの間



一瞬の油断

旅の相棒でもある彼女の財布は盗まれた。。。

スリってヤツですな。。。それ!

たとえ少しの間といえど、カバンを開けっ放しにしてた本人の不注意
盗られたモノは多少の現金と日本の外国人登録証と翌日のバスチケット

現金は返ってくるはずもない
外国人登録証は旅行中には必要ない

しかし翌日のバスチケットは確実にいる!!

警察署に急ぎ、紛失届けをもらい、バス会社のオフィスで事情を説明して万事解決!!

本人は自分の不注意だけにめちゃくちゃ悔しそうだったけど。。。

時はまさにクリスマス、泥棒さんには素敵なクリスマスプレゼントだったんじゃないかな?

ガンバレ!ヒッチハイカー

超長時間移動
マジ疲れた。。。ケツが痛い

久しぶりに17時間もバスに揺られてた

道中、降り続けた雪は南フランスあたりで雨に変わり、スペインは雨!!

雪降るイタリア
バスの休憩で止まったどこかのハイウェイの休憩所
不幸なフランス青年と出会ったー!!

何か夜食にお菓子でもと思い、店内を物色している最中に声をかけて来たコイツ
イタリアからのフライトに乗り遅れ、ヒッチハイクでフランスまで戻る途中

もちろん文無し

バスに乗って来たおれにはどうすることも出来ないが話ぐらいは聞いてやる!

ふむふむ、話を聞いてやっても何も解決しない
もしおれがリッチな旅人だったら、あげたつもりで交通費ぐらい貸してあげたいところだが、今のおれにとって"あげたつもりで貸す"なんて善意の余裕はない

しかし話を聞いた以上、ほったらかしにするのもなんかね。。。

それに乗ってきたバスは南フランスを経由してバルセロナへと向かう
しかも乗客はおれたちを入れても8人ほどしかいない赤字運行のバス

いっそのことバスをヒッチハイクしちゃえば?

不幸フランス青年は英語はダメだが、少しイタリア語がいける

ドライバーを捕まえて交渉させてみた結果

ヒッチハイク成功!!

クソバスのユーロラインズだと思ってたけど、いいとこあるじゃないか!!

そう思えば、おれもチケット買わずにヒッチハイクすれば良かったかな?なんて。。。

で、不幸青年はニースで降りて行ったが、彼のヒッチハイクの旅はまだ先が長そうだった
パリからそう遠くないなんとかって町まで帰らなきゃいけないらしいし。。。

南フランス ニース、憧れのコートダジュール、１月でも肌を焼ける気候のため一年を通して観光客が絶えないとかどうとかガイドブックに書いてあったけど、ムリムリそんなの!!

雪は降ってなかったものの普通に寒かったぜっ!!!!

雨のバルセロナ、少し寒さが和らいだのが救いだ!!

今日は雨でも眺めながらワインでも飲もう。。。

大寒波襲来

極寒のフィレンツェ・・・



観光なんてする気にならない

そもそもスキップ予定だっただけに、ガイドブックも読んじゃいない

見どころは盛りだくさんなはず・・・
メディチ家がどうたらこうたらで、芸術の町でどうたらこうたら、よく「世界不思議発見」で見てた気がする



経由地にするにははもったいない町だ

せっかくだから昼間の日差しがあるうちに町を歩いた

ガイドブックもマップも見ないで、ただ適当に歩いただけでも見どころらしいところに出くわす



あぁ～、テレビで見たことある場所だ！！とか・・・



でも、寒すぎて寒すぎて、写真を撮るために手袋を外す気にもならないし、今見てるこれが何なのかガイドブックを開いて調べる気にもならない



おれは寒いのが嫌いだ
だから毎年、冬になると渡り鳥のように越冬のため東南アジアへと足が向いていた

今回も出来れば、冬を避けて旅をするつもりだったが、計画性のなさのため今こうして真冬のヨーロッパにいる

でも、それも悪くないと思ってた

オフシーズンだけに宿も安くで泊まれるし、観光地の混雑具合もシーズン中より幾分かマシだろう

それに冬のヨーロッパの街並みもなかなかのもんだ

しかし、まさかここまでの寒さに出会うとは・・・

とはいっても、フィレンツェだけでなくイタリア全土、もしくはヨーロッパ全土に大寒波がやって来てるみたいだ

テレビのニュースじゃどこも大雪を伝える報道

結局、フィレンツェという素晴らしい町を経由地として使ってしまったことになった



なかなか良い(というよりは安い)移動方法が見つからなかったバルセロナ行きもやっと決まり、やっとイタリアを抜けることとなった

これで南フランス　コート・ダ・ジュールもスキップして一気にスペインへ

なかなかの長時間移動になりそうだ