ぶーん、ぶーん、ぶーん
携帯電話は便利な物だと思うけど、時に誰かの時間を残酷に切り取ってしまう物でもある
部屋に響くバイブ音
おれの携帯電話は余程のことでもない限り、24時間365日マナーモードの状態
寝る時は枕元から遠ざけて柔らかい物の上に置いておく
じゃあ、電源切ってしまえばいいんじゃないの?とも思うのだけど、携帯電話を所持してる以上、電波が繋がる限り受信出来る状態にしておくべきじゃないかと思うわけ
もしかしたら、ものすごく大事な連絡が来るかもしれないから・・・
休みの日に呼び出しバイブ音で目が覚めた、まだ眠って2時間も経ってない
原因
最近購入した机の上に電話を置いてた、天板はガラス、よく響く・・・
クソっ・・・
電話の主、若かりし頃、美容専門学校で共にクソッタレな技術を学んだ同級生
だいたい平日の真っ昼間に電話かけてくるヤツなんて、たいがい大した用事なんてない
「2時ぐらいから時間空くんやけど、ランチでも行かへ〜ん??」
やっぱり・・・
それなら1時とかそれぐらいにかけて来いって話、まだ12時にもなっちゃいない
普段なら「行かへん!寝る!!こんな時間に電話してくんなボケぇー!!」で、終了
だって夜勤労働者のおれからしたら昼間は夜中なわけで、もし逆に昼間働く誰かに夜中に電話して「これからゴハンでも・・・」なんて言おうものなら、恐らく同じ対応が返ってくるんじゃないの?
でもでも、行くことにした
理由
実はこっちから連絡を入れようと思ってるところだった
ふいに突然髪を切りたくなったので、カットしてもらおうと思っていたから都合が良い
かなりナイスなタイミング
三十路女の休日
ネイルサロンに行ってお買い物、カフェでランチ、またお買い物
たかがツメに4000円・・・、おれには理解出来ん!!
ツメに色なんて塗らなくても、そのままでいいんじゃねぇの?
まっ、とにかくどうやら、そのランチに付き合わされることになるようだ
路地の奥の隠れ家的カフェ
というか完全に隠れ家、もしくはアジトっぽい
店内は昭和レトロな感じ
客層はといえばほとんどが女性客、なんとなくおれだけ浮いてる感じがした
女の子はこの手の雰囲気のお店を好むようだが、おれとしてはさほどお店に対して面白味を感じない
だってゴハンとか、白米だけじゃなくて、なんだか名前も知らない穀物が混ざった色の着いたゴハンでしょ?それにたぶんスプーンは木のスプーン
カレーを頼んで出て来たら、ほら、やっぱり!!
でもせっかく、ツメに色を塗りたくるオシャレ?な三十路女に女性が好みそうなスポットを教えて頂いたので、デートでもする機会があれば是非とも活用させてもらおうと内心思っている
食後、また買い物・・・
たまには昼の京都の街もいいもんだ、めったに歩くこともないからね
っていうか、歩くスピードに合わせて自転車を押すのはダルい
乗れ!!それが嫌なら乗せろ!!
自転車ふたり乗りで駆け抜ける京の町
途中下車してドーナツ購入
おれはドーナツが大好き、これ実はこの前の旅路で気がついた自分の好み
さて、日も傾きかけて寒くなって来たから帰ろうか?
ついでに近所のローカル商店街散策
夕方の商店街はいい雰囲気
なぜか商店街のど真ん中に神社もある
手を合わせてお祈り
どうぞご利益がありますようにぃー
ローカル感たっぷりなだけに意味不明な看板の店もある
“あっくん”って・・・いったいなに?
いつか、いつか勇気が出れば行ってみよう・・・
「すいません、コーヒー1杯、ホットで!あっ、あと、ケーキとあっくん、お願いします」何が出て来るんだろうねー
さあさあ、突然の呼び出しに付き合ったんだからおれの髪を切れーーー!!
切り終わるまで、ドーナツは食べさせないぜっ
元美容専門学校生とはいえ、共に美容の道には進んでいない現在
同級生、シザーを持つのは十年ぶり、とのこと・・・
おれにガイドを求めるな!
失敗しても髪の毛なんてまた伸びる、ビビってんじゃねー!!
たかがカットに一時間半・・・、なんとか終了
たまにはこうやって遊びで髪を切るのも良い
あっ、じゃあ、お礼におれも切ってあげようか??
「結構です!ちゃんと美容室に行きますので!!」とのこと・・・
どうもご苦労様でした!ご褒美のドーナツをどうぞ〜
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