今夜の夜行バスでニャチャンを離れることになる
やっぱり今回のニャチャン滞在も忘れることの出来ない思い出深いものになってしまった
まずはオバちゃんの話
何日たっても出会う事が出来なかったので、娘っ子に聞いてみたところ
オバちゃんは現在、ハノイにて家族と暮らしているということが分かった
英語でのコミュニケーションが困難で詳しいことまでは分からなかったが、とにかく今はニャチャンにおらず、残念ながら約束を果たすことは出来なかった
でもまぁ、自分のことを覚えてくれていた娘っ子がいたので、良しとしよう
もうひとつ
過去も含めて、今まで旅をしてきてトラブルらしいトラブルに遭ったことがない
昨年末の航空券問題はトラブルじゃなかったのか?というと微妙なところだが、あれは不可抗力だからどうしようもない
それがついにニャチャンでトラブルに遭遇すること・・・
しかも100%絶対信用をおいているゲストハウスで泥棒に入られた
朝起きたら、ベッドに置いていたマネーベルト、普段細々した物を持ち歩いてるサブバッグが見あたらない
一瞬、頭は真っ白・・・
でも、すぐに盗難に遭ったのだと気がついた
もちろん、入り口のドア、テラスへ出るドアにはロックがかかっている
さすがに寝る時に、フルオープンで眠るほど無用心じゃない
とりあえずテラスに出てみると、干していた洗濯物が端に寄せられている
明らかに、昨夜干した時と服の位置が変わっていた
そして半開だった窓が全開になっていた
これがミスその1
普段から眠るときは暑いので窓を開けているが、ここの宿の窓には鉄格子がついており、その幅はといえば2ℓのペットボトルが入るか入らないかぐらいの隙間しかなく、そこから侵入するには中国雑技団の軟体人間でも不可能、いいところ肩口ぐらいまでしか入らない
それで安心していたというのが、ミスその2
いつもなら貴重品は枕元に置いて眠るのだが、進入不可能な鉄格子の安心感からベッドの上に放り出したままだった
とはいっても、もちろん鉄格子の向こうから手を伸ばしても絶対に届かない距離に荷物は置いていたのは当然のこと
人間の構造を無視するぐらいリーチの長い手長オジサンでも存在すれば別の話だけど・・・
おそらくは窓越しからマジックハンドや高枝切りバサミのような器具を使ってやられたのじゃないかと想像するに至った
こういう時、どうするのか??
パニックになろうが、泣こうが怒ろうが、盗られたという事実は動かない
顔を洗って歯を磨いて、スッキリしてからクールに迅速な行動
別室に泊まっていたブラザーにも盗難の有無を確認
幸い、ブラザーには被害が及んでいなくてひと安心
宿の娘っ子に盗難の報告をしたのち、警察署に出向き盗難届けをもらう
宿に戻り、警官の現場検証と事情聴取に応じる
外国人が被害に遭ってるんだから、せめて英語の話せる警官がやって来いってんだ!!
結局、宿の娘さんに通訳に入ってもらったものの、娘さんの英語力不足に警官がイライラし始め、娘に対しての対応が厳しい
おれはそれを見てて、ホントに申し訳なくて・・・
そんな娘に対して、おれは、ごめんね!ごめんね!と謝ることしか出来なかった
無事、現場検証を終え、盗難届けが出るまでの間にカード類の停止やトラベラーズチェックの再発行の手続きに向かう
忙しい・・・
一瞬ではあるがブラザーにお金を借りることも頭に浮かんだが、出来ればそんなことで手を煩わせたくはない
自分のケツは自分で拭く!!
幸いにも普段使っている財布は盗られなかったので、100$ほどの現金は持ち合わせていた
まずはなんとかお金を手にすることが先だと考え、トラベラーズチェックの再発行のため電話をかけた
対応に当たってくれた担当者が頼りなく、なかなか話が進まない
どんどん増えていく通話料、進まない話、イライラする
再発行に必要なトラベラーズチェックの番号などは控えを取って置いてあったのだが、それもガッツリ盗まれたもので、確認に2~3日かかるというところまで話を進めて電話を切った
続いて、カード類の停止の電話をかけようと思ったが、手持ちのベトナム通貨が尽きてしまい、ひとまず宿に引き返し休憩
思えば、朝から飯も食わずに動き続けていた
これが奇跡的に幸いした!!
部屋に戻り、他にも盗られた物がないか、もしくはベッドの隙間にでも何か挟まってないかと部屋をひっくり返して確認していた時
不思議なことに枕元に置いてあった日記帳の間にカード類だけが挟まれていた
まさに、渡りに舟!!
うまい具合にカードの停止手続きもまだしていない
これで助かった!!と思う反面・・・
少し、怖くなってしまった
窓越しからの盗難であると考えていただけに、荷物が全部ガッツリ持ち去られていたことに納得していたが、カードだけをわざわざすぐに気がつかないであろう日記帳に挟んで返してるあたりを考えると、なんらかの方法で部屋に侵入して来たことも考えられる
鍵のかかっている半密室状態の部屋に・・・
でも、どんなことがあっても、絶対に世話になってる宿を疑っちゃいけない
この町の人を、この町を、この国を嫌いになっちゃいけない
すべてはおれの責任であり、おれの不注意によるもの
100歩譲って、いやいや100歩じゃぜんぜん足りないけど・・・
現金はしかたない!泥棒さんにくれてやる!!
カバンだってお気に入りの物だけどしかたない
デジカメのメモリーカード・・・
お願いだから、それだけ返して!!
さようなら、おれの旅の思い出・・・
と、旅人生初の盗難被害にもあったニャチャン滞在だった
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