休みの日にふらっと美術館へ
なんか大人な休日な感じでしょ??
まあなんと京都の美術館のショボイことショボイこと
ヨーロッパ各国、美術館巡りをした
と、偉そうに言うけれど、とりわけ美術に興味があるわけでもない
冬のヨーロッパは寒かった、美術館は暖かい
ヨーロッパの公衆トイレは有料、美術館内ならもちろん無料
寒さしのぎと無料トイレのついでに芸術鑑賞 in ヨーロッパだったのですわ・・・
ヨーロッパの美術館に比べて、外身も中身もショボ・・・
芸術を飾る場所なんだからもう少しこだわった方がいいんでないかな?
美術に興味のないおれがなぜにわざわざ貴重な休日に美術館に行ったのか?
オトン、描く、意味不明の絵画
油絵を趣味としてるオトンの作品がめでたく?展示されることになったので親孝行がてら、どれどれ見に行ってやるかって感じ
もちろん言うまでもなく、完全アマチュアである
いやぁー、さすがアマチュアの作品展だけにくだらねぇ絵があるわあるわ・・・
おっ、発見!オトンの作品
なんだか芸術家ぶった生意気なタイトルまでつけてやがる
タイトル “間 はざま”
中央に描かれた顔色の悪い女のうつろな目
どこからどう見ても、生と死の“間”にしか見えないけど・・・
絵画の真意はそれでいいのだろうか?
ズブの素人のおれから見て、オトンの作品は・・・、そこそこって感じ
芸術鑑賞を終え、お気に入りのタイ飯屋へ
ビール頼んで、さあ飲もうかって時にケバブ屋ボスから突然の電話
オンとオフはキッチリ分ける男のおれ
だから、休みの日に仕事ガラミの電話等を非常に毛嫌いしてる
もちろん、ボスとは長い付き合いだから、そういうこともしっかりご理解頂いてる
電話があるってことは緊急の用事?
聞けば、おれを訪ねて東京からやって来た人がケバブ屋にいるそうだ
電話口に出たその相手は・・・
えっ、ウソ、マジっすか!?なんで??なんで??
ビールも放ったらかして、ケバブ屋まで飛んでった
まさかのまさかの奇跡の再会!!
思えば旅の後半、バンコクで何をするでもなくウダウダやってた頃
バンコクのいつもの宿のいつもの屋上で出会ったガンジャのおじさん
都会の安宿の夜は寝苦しい
毎夜毎夜、風吹く屋上でおじさんと談笑してた
時に一緒に飯に行ったり、散歩したり、そういやタトゥーも一緒に入れにいったっけ
年は親と子ほど離れてるけど旅の友達
それからそれから、おれはついに移動する決意をしバンコクから西へ、カンチャナブリー、サンクラブリーと旅をしてバンコクへリターン
時を同じくして、おじさんは南へ
そして偶然にも同じ日にバンコクへ戻った時に再会
しかし、その時、おじさんは南のとある街で全財産を盗まれ文無し、ヒッチハイクでバンコクまで戻って来てたのだった
お金貸しますって何度も言ったけど聞いてもらえず、おじさんは寺に泊めてもらうから心配しないでとそのまま別れて以来の再会
あれ?ちょっと待って!!
おじさん、なんでおれが働いてるケバブ屋の場所知ってんの??
聞けば、あの後無事に帰国したおじさんは今年の1月にまたバンコクへ
バンコクのいつもの宿のいつもの屋上で、とある人物と知り合ったそうだ
その人物がおれに会いたければ、京都、木屋町のケバブ屋に行けば会えると告げたそうだ
??
まさにスモールワールド!!世界は案外小さいのかもね・・・
東京在住のおじさん、今回の地震の影響で西へと逃亡中
途中下車した京都、“木屋町のケバブ屋”というキーワードだけを頼りに会いに来てくれたそうだ
地震が招いてくれた奇跡的な再会!!
奇跡の再会を果たしても、今回もお互いに連絡先は交換しない
これが、おれとおじさんの中での暗黙のルール
縁のある人間にはいつかまた必ず会える!!
いつかまた必ず会いましょう、おじさん
いつかわからないその時を楽しみにしています
次はきっと風吹く屋上あたりで・・・
[7回]
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