ネパールへの移動は驚くほど予定通りに進んだ。
ダージリンからスィリグリーまで定員オーバー&積載量オーバーの乗合いジープで山道を激しく揺られ、天井に何度も頭を打ちつけた。
スィリグリーから国境の町パニタンキ行きのバスにもスムーズに乗り換えられ、荒い運転で荒い道をボロボロのバスは黒煙を吐きながら進んだ。
バスを降りて国境までは徒歩。
インドの出国手続きをするためイミグレーションに向かったのだが、林の中に掘っ立て小屋があり、ライフルを下げたオジサンとデスクワークのオヤジがひとりいるだけ・・・。
オンライン化もされておらずオヤジの手作業なもんだから、やたらと時間がかかる。
そうこうしてるうちに雨が降り出し、雨の中ネパール側のイミグレーションまでビショビショになりながら向かった。
ネパール側のイミグレーションは一応建物らしい造りはしていたものの、教えてもらわなければもう少しで通り過ぎて、不法入国してしまいそうだった!!
もちろんこちら側もパソコンなんて導入されておらず、ビザの発行と入国審査は手作業・・・。
でも必要書類を記入してビザ代を支払ったら、ものの5分もしないうちにすべての手続きは終了し、あっけなくネパールに入国!!
ネパールはインドから時計を15分早めて、日本との時差は3時間15分。
通貨はネパールルピー(1Rsは約1.2~3円)
物価はインドと大差ないように感じる・・・。
さて、ネパール側の町カカルビタからカトマンドゥ行きの長距離バスにもこれまたすんなりと乗れてしまい、翌朝無事にカトマンドゥ着だったわけだが、スムーズに行けたおかげで丸一日かけての大移動になり相当疲れた・・・。
夜行バスも荒い運転で荒い道を走るもんだから、時々ガタっとシートからオシリが浮き上がり、まともに寝ることも出来なかった。
おれの後ろに座っていたネパール人のオジサンは浮き上がった拍子に頭を荷台にぶつけ流血・・・。
一時、オジサンの治療のためバスは緊急停車したほどだった。
バンコクのカオサンロードに代表されるようにアジア各国に有名な安宿街と呼ばれるエリアがある。
カトマンドゥのタメルエリアも有名な安宿街のひとつ。
通りを見下ろす部屋に宿を取り、人の往来を眺めながらボケーっと過ごしてる。
見所と言われるような場所にも出かけてみたが、どうも感動が薄い。
旅を始めていろんな町を訪れ、見所と呼ばれる場所に行けば行くほど、以前見たどこかの風景と照らし合わせて見てしまい、どこかで似たようなモノを見たな~なんて思ってしまうのは、そろそろアジアに飽きがきてるからなのかもしれない・・・。
自然が創り出す雄大な風景ってのは息を呑む感動があるけどね・・・。
ガイドブックの見所よりもおれは町の生活風景の方が見てて楽しい気がする。
ネパールと言えば、日本食が美味い!!
これ旅行者の中では有名な話で、他の旅行者からよく話には聞いていた。
おれは旅中あんまり日本食を食べない。
そもそもそんなに日本の味が恋しくならないってのもあるが、だいたいの場合、海外で食べる日本食は期待はずれが多い・・・。
カツ丼にココナッツミルクが入ってたり、親子丼を頼んだはずが出てきた物は得体の知れない食べ物だったり、豚汁なのに味噌を使ってないただのベーコンスープだったり、緑茶が甘かったり・・・などなど。
さほど期待もせず、一軒のジャパニーズレストランに入ってみた!
テーブルに着くと暖かいお茶が(もちろん甘くない)出てきたあたりがかなり日本的だなという印象を与えた。
ラーメンとチャーハンのセットを頼んでみたが、確かに噂通り美味い!!
このレベルの日本食が出てくるなら、たまには食べに行ってみてもいいかなと思う。
しかし、なぜにネパールの日本食は美味いのか?疑問が残る・・・。
ネパールも今の季節は雨季にあたるということで雨を心配してたが、カトマンドゥに着いた日に少し降っただけで、この数日は晴天続きだ。
気温は30度ほどあるが、空気が乾燥してるからなのかあんまり暑さも感じなく快適に過ごしている。
ダージリン同様、相変わらず良く停電する。
停電だけならまだしも、泊まってる宿は断水までする!
その度に宿のスタッフを問い詰めるのだが、「30分後には出る」とか、「今はメンテナンス中だ」とか、「停電してるから・・・」と、いまいち的を得ない答えが返ってくる・・・。
停電と断水は根本的に関係ないと思うんだが・・・。
水は最も重要なライフラインだし、そうそう簡単に(しかも頻繁に)断水なんかしないと思うけど・・・。
まぁ、一応はチョロチョロと鉄臭い茶色い水が出る時もあるので、なんとかしのいでる感じ・・・。
水は大事だなぁ~、とネパールに来てしみじみと思う。
今日は蛇口からたっぷりと水(汚いけど・・・)が出たので、なんか少し嬉しい気分になった!
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